痴レ者につき。

井の中の蛙が、井の中から空を見上げたり、井の中に落ちてきた枯れ葉を眺めては、「これは何だらう」と愚考する系チラシの裏。

最近『仮面ライダージオウ』が面白いという話をしたい11月18日。

仕事で障害が立て続けに発生して疲労困憊。

しかし久々に小林豊の駆紋戒斗が見られてテンション回復

 

そんなノリで11話までの感想を吐き出します。色々ネタバレあり〼

 

 

仮面ライダージオウ』は、タイムジャッカーの設定が素晴らし過ぎる。

「本編をなかったこと」にして「別人を仮面ライダーというの名の"怪人"」にして暴れさせる。

言い換えると、仮面ライダーが"化物"でありながらも"超人"として活躍できた」のは、本編の主人公であったからこそ、ということを強調してきます。過去作の否定ではなく、強調/補強の類なんですよね。

 

その点が最も顕著に現れていたのは『仮面ライダービルド』の時代。仮面ライダーの記憶(設定)を失った「彼」は「葛城巧」となり、記憶(設定)が復活した際は「桐生戦兎」となる。しかし、再び失った際は、「葛城巧」に戻る。

これすなわち、ラブアンドピースを体現するヒーローである為には「葛城巧ではなく桐生戦兎でなければならない」という、仮面ライダービルド』本編のジーニアス登場回の演出を補強しています。尊い

クローズウォッチの謎は映画辺りで回収されるんじゃないですかね。

 

続く『仮面ライダーエグゼイド』の時代では、その辺りの描写は薄め。元々「ゲーム好き」「医者を志す」にゲーム病の有無は関係ないですからね。ゲーム病に感染していないのに天才ゲーマーMになれたのがちょっと気にはなりますが、本編でもレベル99同士で紙一重で負けるという展開(一方的に負けたわけではない)があったので、生まれつき才能はあったのかな、そこでの乖離は発生しなかったのかな、とか考えるのが楽しい時代でした。ゲーム病関連の出来事がないのに研修医のことを認めている鏡先生も興味深い。尊い

 

続く『仮面ライダーフォーゼ』『仮面ライダーファイズ』の時代。こちらも本編補強の演出は薄め。但し、2つの時代を交差させる、フォーゼのメイン級オリキャスを登場させられないから、ファイズの主役2人をオリキャスをで出すなど、スタッフの頑張りが垣間見える時代。福士蒼汰が出せない分の誤魔化し方も上手かったんだよなあ。恐らくライブラリ音声の使用は『Dr.パックマン』のノウハウのフィードバックでしょう。

本編補強の要素は薄いものの、やっぱり如月弦太朗は全員と友だちになったんだなあとか、オルフェノクの記憶(設定)が消えたのに何故に乾巧と草加雅人に関係性があるんだとか考えるのが楽しかった。どちらかと言えばアナザーファイズの行動が尊い

 

仮面ライダーウィザード』の時代。最後の希望であるウィザードが絶望し、絶望を振り撒くファントムと同じ行動と取り始めるという、本編でもあり得たかもしれないバッドエンドを描写してきたのが憎い。そのキッカケもヒロインへの恋が実らなかったからという、本編とリンクしている内容なのが憎い。と言うか尊い

あ、メインヒロインはコヨミだと信じている畑の住人ちゃんです。小説版? 知らんなあ。

他だとウィザードのタイムブレイクで斧の巨大化してきたのがスタッフ分かっているな、とか。

又、仁藤攻介と明光院ゲイツが邂逅したのは、今後の展開的に大きい気がします。と言うのも、操真晴人が「ヒーローとしての苦悩ができた」のは、彼がその間のヒーローとして立ち回れたからというのもあるんですよね。ゲイツがそのポジションに立てたら……という妄想。今の所、剣崎一真と相川始の関係性のようにも見えますけれども。

 

仮面ライダーオーズ』の時代。『ジオウ』の真骨頂とも言える物語構成かもしれない。超面白かった。

仮面ライダーエグゼイド』が消失し、ゲーム病が存在しなくなると、檀黎斗は確かに一介のゲームクリエイターでしかないんですよね。神がかったゲームクリエイターではあるものの、そこまででしかない。もしかしたら宝生永夢の刺激を受けない分、より才能の低下も起きているかもしれません。つーかそうでなくとも、ゲーム病がなければすげぇ低クオリティなゲームでしかないし……。当然、世界を塗り替える力なんて持てない。同時に、御成の説法を聴くこともないので、「神の恵み」という境地に達することもない。

その結果が王としての国造り。そして搾取体制。檀黎斗にとっても、『仮面ライダーエグゼイド』は重要な記憶(設定)だったんだなあ。デンジャラスゾンビガシャットはただのハッタリでしょう。

本編補強としては、檀黎斗は「自分(の才能)を認めた上で挑んでくる気の強いやつ」が好きなんだなあというのが明確になったのがちょっと面白い。檀黎斗、九条貴利矢のこと大好きだったもんなあ。

そして火野映司も素晴らしい。仮面ライダーオーズ』の記憶(設定)が消失しているにも関わらず、本編と同じ境地に達しているのが気になるものの、10年近く時間が経っていることを考えると、時間さえかければ本編の出来事がなくても同じ境地に達していたのかもしれない(下地は元々あったのだらう)、と考えさせられたりして面白い。闇落ちした火野映司見せられてもちょっとアレだし。

その手段も国会議員という、どう考えても親のコネを使ったとしか思えない手段を使っているのが憎い。そこが本編との違いかもしれない。『平成ジェネレーションズFINAL』を観る限りでは、本編延長線上では国会議員やってそうには思えませんし。

赤い羽根は演者のアイディアとのことですが、本編設定的には記憶(設定)が失われても失くしたくなかったものなのかもしれないとか無茶苦茶な妄想するとめちゃくちゃ尊い

 

仮面ライダー鎧武』は始まったばかりなので何とも言えませんが、外宇宙に進出したことで神様は本編消失の影響受けないんだなあとか早速無茶苦茶やってるのがすげぇ。アナザーライダー倒した瞬間の隙を突いただけかもしれませんが、それだけでもすげぇよ。

そして駆紋戒斗。ヘルヘイムの森から脱出する手段を5年も探しているというのがかなり気になります。『サッカー大決戦』の宣伝回観る感じ、戒斗さんは脱出の手段よりもその世界での順応を優先する傾向があるように思えるのです。但し、5年もいればそろそろ戻るかっていう考えにも達するかもしれませんねぇ。インベスがはびこる世界で悠々と過ごせてはいるわけですし。そしてインベスは強者ではなく、打倒すべき強者がいないという点で駆紋戒斗には合致しないでしょうし。強者がいないのに弱者が食い物にされるとか大嫌いな環境だろうなあ。

 

つーかいつ見ても格好良いよ小林豊。もっと映そうよ小林豊。可愛い姿でも大歓迎だよ小林豊。

 

 

余談。

明光院ゲイツ・湊ミハル・野上幸太郎・ツクヨミ・ウール・オーラ・スウォルツ

田吾作かはともかく、時代遅れ感は確かに否めない。