痴レ者につき。

井の中の蛙が、井の中から空を見上げたり、井の中に落ちてきた枯れ葉を眺めては、「これは何だらう」と愚考する系チラシの裏。

8月30日は『仮面ライダーゼロワン』が最終話を迎えたので、面白かったと言う為に本編で語られていない設定を妄想してみた。

いよいよ最終話を迎えた『ゼロワン』。
(とは言え真のエンディングは劇場版でみたいな感じっすけど……)

1年間楽しんできた以上、「面白かった」と言えるようにする為に、本編で描かれていない背景設定を妄想してみたっす。

我々は醜い平成の中で、作品を積極的に楽しむ姿勢を身に着けたはず。
それを悪用する時っす。

今日の妄想テーマは以下3本。

【何故天津垓は飛電インテリジェンスを愛していたのか】
【何故(↑にも関わらず)天津垓はヒューマギアを憎んでいたのか】
【何故飛電或人はヒューマギアの職業選択の自由は認めないのか】

 

 

この辺りを解決できると、中盤が少しは楽しく見られるようになります。
中盤以降は天津垓でストーリーを引っ張っていったので、天津垓の動機が読めるようになると、そのまま中盤の展開に納得ができるって寸法です。

で、この辺りの鍵は「アイちゃん」にあります。
もっと言えば、アイちゃんを見た博士ボットの発言にあります。
飛電インテリジェンス、アイちゃんみたいなヒューマギア型でないAI搭載ロボットって開発していなかったの?

ってなった時にふと気づくんですよ。ZAIAスペックの存在に。
ZAIAスペックはヒューマギアと同等の知能を人間に与える製品であり、イコールでZAIAは飛電と同水準の人工知能技術を有していることになります。
人工知能って言うより集合知な感じはあるけど)
そしてはたと疑問が生まれるのです。アーク開発プロジェクトにおける、ZAIAの役割って何だ?

作中で提示されたZAIAの強みは、ZAIAスペックに見られる人工知能技術。
そしてレイドライザーによる変身技術。
なんですが、後者については『ゼロワン』世界の仮面ライダーのルーツが飛電其雄にある以上、ZAIAの強みではなさそう。
※「それぞれが別のアプローチでプログライズキーによる変身技術を開発した」よりは、「アークを通じて変身技術を掠め取った」って流れのほうが自然。

つまり、ZAIAの強みは人工知能技術にあるわけで、飛電インテリジェンスと強みが重なってしまっているわけです。
どうして提携したんでしょうね?

飛電インテリジェンス、実はAI開発事業ではなかった説。
飛電インテリジェンス、元は工場等で使用されるロボットの開発をしていた企業だったんじゃないでしょうか。

その証拠になりそうなのが「シークレットマテリアル・飛電メタル(メタルクラスタホッパー)」と「各ヒューマギアの命名規則」。
前者はヒューマギアのボディを修復できるという、明らかにAIよりもハード寄りの技術
後者は、名前から何ができるかが分かりやすいのが実にそれっぽい。
そもそも人間の代替をさせるなら「男性型低身長タイプ」とかで良いはずですからね。
わざわざ目的に合わせたカタログ名にしているのは、元々が道具として利用される目的だったからではないかなって。
運送業に使いたいユーザが、誤って花屋のモデルを買ってしまう等の事故も防げます。
(ヒューマギアの性質を考えれば間違えても問題なさそうっすけど……)

そもそも、飛電インテリジェンスがアークのAIを開発していたのなら、他企業であるZAIAが悪意をラーニングさせる隙なんて生まれなかったでしょうし。
仮にラーニングさせられてしまったとしても、早期に検出できたでしょう。
それができなかったってことが、そのまんま飛電インテリジェンスはAIに疎いんじゃね? アーク/ヒューマギアのAI技術ってZAIA由来なんじゃね? って妄想に繋がります。
与多垣ウィリアムソンの「アークを生んでおきながら」って台詞も、自然になります。

いやいや、ちょっと待ってくれ。さうざーがいるじゃん。彼もAI搭載された犬型ロボットじゃん。
彼は飛電インテリジェンスが開発/販売していた製品でしょう?

ホントに飛電インテリジェンスだけで開発した製品なんですかね?

さうざーの主観データ把握画面、どことなくZAIAスペックに似ている気がするっすよね……。
そこは、まあ、こじつけで良いんですけども。
ここで1回、【何故天津垓は飛電インテリジェンスを愛していたのか】に目を向けてみるっす。

まあ、作中描写から考えるに、さうざーと云う素晴らしい製品を開発したからではないでしょうか? つーか作中描写から拾える設定ってそれぐらいしかないので。

じゃあ何故、天津垓は愛する飛電インテリジェンスに入らなかったのか。ZAIAに入社したのか。
ZAIAもさうざーの開発に関わっていたからでは?

【何故天津垓はヒューマギアを憎んでいたのか】は、飛電インテリジェンスがさうざーの開発を中止したからでは?
さうざーの開発を中止し、ヒューマギアの開発に専念するようになったから。
封印したさうざーの修復がサポート期間切れで対応されなくなってしまったから。
だから少しでもさうざーと関わりのあるZAIAに入社したのではないでしょうか。
アークに悪意をラーニングさせたのも、ヒューマギア事業を破綻させて、さうざー等の人型以外のロボット開発事業を復活させる為だったと考えられるっす。

実際、ヒューマギア完成まで飛電インテリジェンス独自でやって、アーク開発からZAIAと提携って少々不自然で。
さうざーの開発時点で協力があり、その縁からヒューマギアの開発にステップが進み、アーク開発へって流れのほうがまだ納得いくような気もするっす。

要するに、さうざーのAIも飛電インテリジェンスではなくZAIAが開発していた説を唱えています。

そしてここまで妄想が進むと、【何故飛電或人はヒューマギアの職業選択の自由は認めないのか】も答えが出せるます。
だってそういう道具だから。飛電インテリジェンスは元々目的ごとのロボットを開発する企業だからっす。
それをヒューマギアと云う単一モデルで製造できることに強みのある企業だからっす。
例えば土木工事に利用されるはずのロボットが幼稚園に出荷されたら、そりゃあ役割がおかしくない? って顔にもなるっす。
或人くんは1年間ずーっとそれを言い続けてきただけっす。父親型ヒューマギアなんだから父親をやれって。

だからヒューマギアの心は認めるけど、職業選択の自由は認めないって持論になってるわけですね。

ちなみにこう捉えることで、同一モデルのヒューマギアを量産したり、破壊されたヒューマギアの再製造をしているのも納得がいきます。
機械が壊れたら悲しいっすけど、その感傷に引っ張られて別の機械を使うようにすると、業務効率が下がる恐れがあるっす。
だから同じモデルをまた提供するっすね。だってあくまでもヒューマギアの役割はお仕事補助、機械の代替だから!

でも、「ヒューマギアの死と人間の死が同じ」って台詞は未だに良く分からないっす。
「誰かが覚えている限り(その心の中で)生き続けてる」って命題を皮肉った台詞っす?
バックアップキーさえあれば生きてるって言えるっすしね、ヒューマギア。

ここまで書いて思ったっすけど、【何故天津垓はヒューマギアを憎んでいたのか】の理由が弱いっす。
なので、ヒューマギアに仕事を奪われた父親が家庭内暴力を振るうようになったからって設定を妄想するっす。
だって作中描写だけではあまりにも毒親度合いが低いっすよ……。
アレで歪むのは天津垓側に問題があり過ぎるっす。

以上。
次回の妄想テーマ予定は【何故与多垣ウィリアムソンは迅を復活させたのか

 

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