痴レ者につき。

井の中の蛙が、井の中から空を見上げたり、井の中に落ちてきた枯れ葉を眺めては、「これは何だらう」と愚考する系チラシの裏。

9月6日は『仮面ライダーゼロワン』玩具の話をしたい。

『ゼロワン』妄想の続きをしようかなとも思ったっすけど、今日から『セイバー』も始まるのでってことで、『ゼロワン』玩具展開/販促の話をしたいっす。

 

 

『ゼロワン』の玩具は『ジオウ』に続いて装填アイテム(コレクションアイテム側)に音声ギミックが含まれており、それに加えてベルト側にも音声が入っています。

そして『ゼロワン』玩具の最大の特徴は、過去最多のベルト数! ベルトそれぞれで違う音声が出るのに、更に装填アイテム側からも音が鳴る! しかも各ベルトの操作方法も、装填して変身、トリガーを引いて変身、レバーを引いて無理矢理展開して変身と、少しづつアプローチを変えているのも面白い! これは売れるっすよ!

 

と、玩具的には非常に面白いことをしていたにも関わらず、作中で販促できていたかと言うと、かなり残念だったなと云うのが正直なところ。

 

 

その一個には同じプログライズキー/別のベルト、のパターンが少な過ぎたのがあるかな、と思ってるっす。

本編で登場したのってフライングファルコン(ゼロワンドライバー/フォースライザー)だけだったはず。劇場版を含めてもライジングホッパー(ゼロワンドライバー/フォースライザー)が増えるだけ。

 

玩具的に一番面白いショットライザーの派生が全く無かったのは惜しいなあと感じるっす。

後半全く使わなくなるプログライズキーは、序盤で各ライダーが使い回すぐらいで良かったんじゃないかなーって。

パンチングコングは不破さん用、ライトニングホーネットはゆあさん用とかせずに、ゼロワンパンチングコングとかゼロワンライトニングホーネットも出せば良いのに、とか思ってましたっす。

 

フォースライザーは正直初期ベルト3本の中では1番面白くない玩具っすけど、装填後も操作して鳴らす音を切り替えられるランペイジガトリングとの相性は良かったんじゃないかなーって最終盤で不破さんはジャパニーズウルフを使ったっすけど、それよりも亡が調整したフォースライザーを使ったほうが、変身できる理由/時間制限がある理由の説得力にも繋がったんじゃないかなと感じるっす。

作中設定ではショットライザーの使用には脳内にチップを埋め込む必要があり、そのチップにアークワンが干渉した為、変身できなくなったような描写に見えるっす。劇場版で或人くんがフォースライザーを使用しているので、不破さんがフォースライザーを使えない理由はないはず。

 

 

次に、ワンオフ品であるゼロワンドライバーはともかくとして、複製可能なショットライザー/フォースライザーの使用者がひとりの時期があったのも少し勿体無いっすね。

 

どちゃくそ目にする(ような気がする)意見として、バルキリーファイティングジャッカルが見たかったってのはやっぱりありますし。

(と言うか、ランペイジガトリングが出ているような時期に、ライトニングホーネットでアークゼロに立ち向かうのが無茶っすよ

 

それよりも、ザイアスラッシュライザーは不要だったんじゃないかなと感じるっす。と言うか、迅にはショットライザーで変身してほしかった。

日本刀を振り回す滅に対して、迅は銃を振り回していたので、正直短剣タイプのスラッシュライザーよりもショットライザーの方が似合ってる気がするっす。変身方法にしても、キー装填後に展開、ベルト状態で変身するゆあさん/展開後にキー装填、相手に向けて発砲する不破さんに対して、キー装填後に展開、自分に向けて発砲する迅と、差別化ができるっす。

作劇上では、ザイア製のドライバーを迅が使うことで天津垓とザイア本社の考えは異なる/ザイア本社に別派閥がいるって伏線にはなってるっすけど、別にそれもザイア製ヒューマギアって時点で伏線の機能果たしてないっす? プレバンで玩具化する必要があった?

 

ショットライザー、ホントに良い玩具なんですよ。だからリデコであるスラッシュライザーも良い玩具なのかと思いきや、ショットライザーと殆ど遊び心地が変わらないのでわざわざプレバンで出す意味あった? って顔になるのが悲しい。バグルドライバーIIを見習ってほしい。つーかサイクロンライザーでできたことが何故できない?

 

 

この流れとして3点目として、今年は特にプレバン商法が雑過ぎると感じたっす。

 

スラッシュライザーは一般販売にして、迅以外も使って良かったのでは? 特にザイア製なんだから、ゆあさんの2本目のドライバーにするとか、天津垓の(サウザーまでの)繋ぎのドライバーにするとか展開は色々あったと思うっす。

 

ゼツメライザーとレイドライザーはプレバンで良いとは思うっすけど、わざわざ2本分けてつくる必要あったのかなあ、みたいな。パーツの付替えでゼツメライザーモード/レイドライザーモードにできるみたいなのは難しかったっすかね?

ゼツメライザーとレイドライザーは、まあ、怪人化用みたいなもんなので、こういうの欲しいでしょってオタクの足もと見ていると言えばそれまでなんですけど、ヒューマギアキーはホントによく分からんっす。プレバンで売る為に作中で急に出てきたような印象まで受けるっす。どれだけ売れたんですかね……?

 

そして問題のメモリアルプログライズキー。値段はこの際気にしないっす。『エグゼイド』が異常だったっす。

とは言えポイズンスコーピオンとアークスコーピオンで分ける意味がよく分からんっす。その癖ファルコンはバーニングファルコンのみっすし。ジャパニーズウルフは何故かエイムズサイドにいるっすし。

で、リアライジングホッパー? プレバンで売るにあたって数合わせに困ったようにしか見えんぞ……? つーかゼロツーの販促は……?

ゼロツーの活躍が短いのは放送話数の関係で仕方ないにせよ、そもそも販促を諦めているようにも見えてしまったのが残念。

ライジングホッパーでもリアライジングホッパーでも良いから、最後はゼロツードライバーを使って欲しかったっす。

セット的な目線でも、せめてアークスコーピオンをこっちに持ってきて、最終決戦セットにするとか。

 

今年のプレバンで良かったのは、サイクロンライザーかなあ? フォースライザーの音が単調になるって残念なところを、変身後にも役者の音声が流せると改修できていたのでまあまあまあって感じ。結局使われなくなったっすけどね、フォースライザー。亡の変身はアサルトウルフ+フォースライザーでも良かったんじゃないかな……。

 

アークドライバーはゼロワンドライバーのリデコとしてはかなり出来が良さそうっすけど、もうゼロワンのベルトは良いよって時期になっていたのがネック。結局買わんかった。

 

 

で、最後の問題点として。使われなくなるアイテムが非常に目立つ目立つ。これに関しては『ゼロワン』に限った話ではないっすけども。

天津垓はホントによくサウザンドライバー+サウザンドジャッカーで引っ張ったっすよ。何の強化もなかったっすね、彼。確かにサウンドライバーの遊び勝手はかなり悪いっすけど、改心後はメタルクラスタホッパー等を使っても良かったのでは…… 玩具的にも、オーソライズさえしておけば変身サウンドは鳴らせるわけっすし。

オーソライズさえしておけば、がネック。サウザー単体では不可能

 

メタルクラスタホッパーと言えば、プログライズホッパーブレード。これもちょっと良くない。玩具的に悪いわけではないんですけど、これを使うとカバンスラッシャーに他のプログライズキーを挿せなくなるのが痛い。結果、サウザンドジャッカーにばかり装填されてしまう。と言うか、プログライズキーを挿す大型武器玩具には既にオーソライズバスターがあったのだから、そっちを使わなくなるのが勿体なかったっす。不破さんはオーソライズバスターを使い続けるで良かったんじゃないかなあ。その他のカバン武器はちょくちょく出番があって良かったねってなるっす。主にアークゼロが使ってた印象っすけど。レイダー部隊に使わせなよともなる。

 

アサルトウルフとか、シャイニングホッパーとか、上位フォームが出るので使われなくなるコレクションアイテムってのは過去にも多々あったっすけど、せめて武器に装填するなりしなよ……って気になっちゃったっす。特にシャイニングホッパーはヒューマギアを犠牲にして生み出してる設定なんですし。大事に使いなよって。

 

ライドウォッチと違って、好きな仮面ライダーだからって買われる類のアイテムではないっすし、作中で多く使われる方が売れる印象なんですけどねぇ。フルボトル等とは単価も違うっすし。

 

まあ、最後に関しては我ながら難癖感はあるっす。

が、他の玩具展開については似たような感想を抱いた方もいるのでは?

 

ゼロワン玩具、基本的にはかなり出来が良いんですよ。

特にショットライザーは頭がおかしい。銃をベルトに装填できるようにするだけでこんなに遊びが広がるのかって顔になる。

音声的には変わりないとは言え、ベルト状態/銃状態の2パターンの変身が楽しめる。変身前後で違う銃撃音が鳴る。ベルト状態/銃状態で2パターンの攻撃音声が流せると、これひとつでできることが非常に多い。しかも玩具仕様的に偶々できるようになっただけだとは思うっすけど、ショットライザーひとつあればプログライズキーに収録されている全ての音声を流せるのも大きい。

ゼロワンドライバーも、単体では少々物足りない感があるっすけど、拡張パーツによってゼロツードライバー/ゼツメツドライバー/エデンドライバーに変えられるのは面白い

何故作中ではワンオフ品のゼロワンドライバーでこの玩具仕様にしたのかは首を傾げる)

フォースライザーは上述の2つに比べればかなり物足りなくはなるっすけど、正規の手順(装填してオーソライズして)を踏まずに変身する非正規感はなかなかのもの。ちょっと単価を下げてくれれば良かったねって。ショットライザーと同価格帯は辛いなって。

 

だからこそ、作中で販促してくれればかなり売れたような気がするっす。そもそも今年どれだけ売れたか/売れなかったかは知らないっすけども。

もっと玩具を買って良かったなあと思える展開になってほしかったなと思うっす。

 

そんな中で今日から始まる『セイバー』。ベルトと剣にギミックが集約されているので、主人公が活躍するだけで売れるような気はします。

ワンダーライドブックの単価は思ったよりも高めっすが、食玩版も出るので、使われなくなっても許せるかな……?

 

使われないアイテムのない作品ってのはある意味理想っすけど、やっぱりそれは難しいっすよねぇ。