痴レ者につき。

井の中の蛙が、井の中から空を見上げたり、井の中に落ちてきた枯れ葉を眺めては、「これは何だらう」と愚考する系チラシの裏。

映画『デッドプール』は期待とズレていたんだよと感想を書く6月12日。

今週はおもちゃショーに行ったり映画に行ったりと、中々充実した余暇を過ごしておりました。
と言うか、i☆Risのステージ尊い……みんなかわいい……。
個人的にはさきさまを推したい所存。

AIKATSU☆STARS!のステージも、一応目にはできました。
振り付け指導で失敗してたのは微笑ましい。むしろ好感が持てる稀有な例。

が、今回の記事は映画『デッドプール』に関してです。
吹き替え版で観た為、それを念頭にお願い致します。
もちろんネタバレ込みです。

 




はてさて。

Twitterで流れてくる感想では中々高評価なように思えていたのですが、
個人的には期待はずれ、正確には期待とズレていたという感想です

や、何故にシリアスに寄せちゃったの?
何故にラブコメやっちゃったの? しかも、デス様以外と。

デップーの魅力をどこに感じるか、で作品の評価も変わりそうだなと思いました。

僕としましては、デップーの魅力は『精神錯乱』にあると考えています。
元から狂っていたのか、活動しながら緩やかに狂っていったのか、あるいは狂っているふりをしているのか。
そんなことを想像するのが馬鹿らしくなるぐらいにやりたい放題
それがデップーだと思っています。

そう捉えていると、今作のデップーは狂気が控えめだったなあ、と。
真面目な顔し過ぎよ、と。
手首切り落としたぐらいじゃないですかね、狂気を感じたのって

悪党を容赦なく殺すヒーローは他にもいます。パニッシャーとか。
戦闘中に軽口を叩くヒーローもいます。スパイディとか。

なので、そこがデップーの魅力だと推されてもなあって感じでした。
下ネタ方面は確かに特異ですけどね。エロいのは作風であって、デップーの魅力かと問われると……まあ、彼の魅力か。

もう一点のデップーの魅力である第四の壁の認識あるいは破壊。
役者いじったり監督いじったりするのは愉快愉快。グリーン・ランタン推しはさすがに笑いを堪え切れない。
ただ、それはやっぱり狂気が前提にあっての能力じゃないかと思えてならない。
ただのメタギャグっていう、中途半端な使われ方しかできていなかったような印象です。もったいない。

真面目なデップーを観たい、シリアスなデップーを観たいという層なら楽しめるのかもしれません。
実際、戦闘とかは楽しめましたし。
デス様以外とラブコメしてたのは本当に解せませんが。



デップーの作品ではなく、ひとつの映画として捉えた場合。
テンポが悪いというか、構造が悪い。
回想入れまくりで物語が進行しない。
(デップーが正確に自分の過去を覚えているっていうのも少々疑問)
もうちょいスマートにできなかったものか。
つーかその回想演出にこそ、デップーの第四の壁破壊能力を活かすべきだったのでは……?

ヒーローの恋愛物っていう一点に焦点をあてたことだけが評価ポイント。
ヒーローだって悪人だって、女は大事だよな。
しかしそれを、何故デップーでやったしという感じ。
しかもデス様(以下略

吹き替えの演技は非常に楽しめましたけどね。
タクシーの運ちゃんの演技が最高。
ここは意外な楽しみどころでした。
字幕版も訛ってたりするんだらうか。
他の部分も含めて確かめたい感じはあるんですが、もう一回観たいかっつーとかなり困るんだよなあ。
その時間/金は他の映画にあてたいと思ってしまう。ごめんよ、デップー。

 

 
DeadPool (輸入版:アジア)

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