詩島剛がチェイスを拒絶する理由を妄想する――ドライブ第27話迄
何も考えずに仮面ライダードライブに関する妄想をしてみるよー!
27話までのネタバレを含むのでご注意ください。
さてさて。
『仮面ライダードライブ』は現在第二部と銘打ち、変身者の正体がバレた上での物語が展開されております。
だけでなく、第二部はやたらと「父親」の存在が匂わされるのが特徴でもあります。
前回ついに、泊進ノ介だけでなく、詩島剛の父親も物語に対して強い影響を与えていることが判明しました。
今回はそんな詩島剛(と、チェイス)に対しての妄想です。
英雄誕生の神話において外せないのは、「貴種」の要素と「父親殺し」の要素です。
仮面ライダーの三人は、それぞれ「貴種」としての要素は含んでいるように思えます。
(そこに付随する「母の死」で首を傾げますが、そもそも言及されてないので今回は無視)
「父親殺し」の面で見ると、泊進之介とチェイスは現時点で誰が「父親」に該当するのかが見えません。
しかし、詩島剛は前回「父親」に相当するものが示唆されました。
「詩島剛の父親がロイミュードの開発者」というものです。
詩島剛にとって父親とは憎むべき犯罪者であり、そしてロイミュードとは父親の遺した災厄です。
それはすなわち、詩島剛にとってロイミュードは乗り越えるべき父親の代替人物としても機能しているのではないでしょうか。
このタイミングで、「オイディプス・コンプレックス」という言葉を持ち出してみたいです。
端的に言えば、「息子は母親を愛し父親を憎む」というオイディプス王の物語を語源とする概念ですね。
詩島剛にとって、「母親」に該当する存在は霧子なのではないでしょうか。
そう捉えてみることで、詩島剛がロイミュードを、特にチェイスを敵視することに説得力が生まれます。
詩島剛にとって霧子は「母親」であり、そして霧子からの愛を受けるチェイス(ロイミュード)は「殺すべき父親」なのではないでしょうか。
「進兄さんならともかく」と言う言葉も、「父親でさえなければ」という想いがあるからだとすれば……?
さすがにガチで自分が異性として愛したいなんて展開はないでしょうし。
今回は詩島剛をオイディプス・コンプレックス的に捉えましたが、そうではなく欠落回復の物語的に「家族を求める少年」の構図として捉えることも可能かもしれません。
故に泊進ノ介を「進兄さん」と呼び、擬似家族を解体しようとするチェイスを拒絶する。
こういう類の妄想も面白そうです。
家族を求める云々だと、チェイスやハートとも重なるものがありますしね。
詩島剛はしきりに「時間がない」ということを口にしています。
病気なのか、それとも彼自身がロイミュードであり機能停止やプログラムの書き換えが行われるのか。
前者であれば、ロイミュードとの融合で回避できる可能性もなくはないのか……?
また、二度目のグローバルフリーズが起きることを知っている、みたいな可能性もあります。
次回予告には「霧子が真実に気づく前に」みたいなことも書かれていましたが、それって時間の問題か?
などなど、詩島剛は非常に魅力的なキャラクターです。
詩島剛や、ロイミュードに敵対するロイミュードであるチェイスに比べると、泊進之介の物語は現段階では一歩遅れてしまうように感じます。
泊進ノ介は父親の功績がほとんど描写されていないですからねー。
泊進ノ介の物語は、これから面白くなることでしょう。
なので当面は詩島剛とチェイスの物語に期待です。
そろそろ「時間がない」の真意も判明しそうですし、彼らの今後の選択が楽しみで仕方ありません。
さすがにこの時代で、レギュラーが人間のまま死亡するってのは考えづらいんだよなあ。
ってことは和解ルートかなあ……。